【2026年現場ルポ】練馬区の救急医療を支える拠点——順天堂大学医学部附属練馬病院が目指す「地域密着型高度医療」の最前線
順天堂 大学 医学部 附属 練馬 病院は、東京都北西部エリアにおける地域医療の中核として、日々刻々と変化する救急需要に対応し続けている。2005年の開院以来、練馬区をはじめとする周辺地域において高度急性期医療の要としての役割を果たしてきた。2026年を迎えた現在、医療DXの導入や最新鋭の手術支援ロボットの拡充、地域連携ネットワークの再構築を進め、地域住民の命を守る砦としての存在感を一段と強めている。
都市部における救急搬送の逼迫が社会課題となる中、順天堂 大学 医学部 附属 練馬 病院は24時間365日体制の救急外来(ER)を核とした「断らない医療」の実現に挑んできた。近隣の板橋区や杉並区、さらには埼玉県南部からの救急要請にも柔軟に対応。急性期治療を終えた患者がスムーズに在宅や回復期施設へ移行できるよう、多職種が連携した手厚い退院支援システムを確立している点も大きな特徴だ。
1. 年間1万件超の救急を受け入れる「地域救急の砦」

練馬区内で唯一の大学病院附属施設である同院の救急外来には、絶え間なく救急車が到着する。軽症から命に関わる重症例まで、あらゆる病態に迅速に対処するため、救急科医師と各診療科の専門医が即座にタグを組む初動体制が整備されている。
特に心筋梗塞や脳卒中といった一刻を争う血管疾患に対しては、24時間オンコール体制の緊急カテーテル治療チームが待機。搬送から治療開始までの時間を大幅に短縮する運用が定着しており、生存率の向上と後遺症の軽減に大きく貢献している。
2. ロボット支援手術と医療DXが切り拓く低侵襲治療

外科領域における先端医療の導入も目覚ましい。ダビンチをはじめとする最新の手術支援ロボットを活用し、前立腺がんや消化器がん、呼吸器外科領域において身体への負担が少ない微細な手術が行われている。
さらに2026年にはAI画像診断支援システムが本格稼働。CTやMRIの画像をAIが事前解析することで、小さな病変の見落としを防ぐとともに、読影医の負荷軽減と診断速度の著しい向上を実現した。患者にとっては「より正確で、より体に優しい治療」を選択できる環境が整っている。
3. 小児救急と周産期医療で子育て世代を支える

少子化が叫ばれる一方で、練馬区周辺は子育て世帯が多く暮らすエリアでもある。同院では小児科および産科・婦人科が連携し、地域の周産期医療と小児救急の重要な受け皿として機能している。
夜間や休日に突然体調を崩した子どもを受け入れる小児救急体制は、保護者にとって大きな安心材料だ。ハイリスク妊娠や緊急帝王切開にも即座に対応できる態勢が整えられており、地域のお産と子どもの健全な成長を強力にバックアップしている。
4. がん診療連携拠点病院としての先進的取り組みと緩和ケア
東京都認定のがん診療連携拠点病院として、がんの早期発見から集学的治療、そして緩和ケアに至るまで、切れ目のないがん医療を提供しているのも同院の強みだ。
抗がん剤治療を行う外来化学療法室では、専門看護師や薬剤師がチームを組み、副作用管理やメンタルケアまで細やかにサポート。また、身体的な苦痛だけでなく精神的なつらさを和らげる緩和ケアチームが早期から介入することで、患者が自分らしい生活を続けながら治療に専念できるよう配慮されている。
5. かかりつけ医との密接な連携「顔の見える医療ネットワーク」
大病院への患者集中による待ち時間の増大を防ぎ、必要な人に適切な医療を届けるため、同院は地域のクリニックや開業医との「病診連携」を極めて重視している。
日常の健康管理や慢性疾患の診察は地元の「かかりつけ医」が担い、専門的な検査や入院治療が必要な際に同院が迅速に対応するシステムだ。症状が安定した後は再び地域のクリニックへ逆紹介するサイクルを徹底することで、地域全体を一つの大きな病院に見立てた持続可能な医療体制を構築している。
6. 災害拠点病院としての防災機能と今後の展望
首都直下地震などの大規模災害への備えも万全だ。同院は災害拠点病院に指定されており、免震構造の病棟や自家発電設備、大規模な医療用ガス備蓄を備えている。
発災時には発災直後から広域搬送や多数傷病者の受け入れに対応できるよう、定期的な大規模防災訓練を実施。地域住民にとって、平時の急性期医療のみならず、非常時における「いのちの命綱」としての存在意義は年々高まっている。 (出典: 順天堂 大学 医学部 附属 練馬 病院(Yahoo!ニュース))