香港キャットストリートに猫はいない?摩羅上街の由来と歩き方ガイド

目次
香港キャットストリートに猫はいない?摩羅上街の由来と歩き方ガイド
香港キャットストリートに猫はいない?摩羅上街の由来と歩き方ガイド
@ creator • Click to Play Video Inline
🎵 香港キャットストリートに猫はいない?摩羅上街の由来と歩き方ガイド

香港島の下町情緒とアートカルチャーが交差する上環(ションワン)。その坂道の一角に、独特の熱気を放つ骨董品・ヴィンテージの露店街が広がっています。通称「キャットストリート(Cat Street)」と呼ばれるこの通りは、レトロな香港雑貨やアンティーク品を求める旅行者にとって外せない名所です。

しかし、名前に惹かれて訪れた旅行者の多くが「猫カフェや看板猫がいるわけではない」という事実に驚かされます。なぜ猫がいないのにキャットストリートと呼ばれるのか、そのディープな歴史背景から、2026年最新の店舗事情、掘り出し物探しのコツまで、現地を歩き尽くした視点から詳しく紐解きます。

📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
  • 要点1:「キャット」の由来は猫ではなく、かつて盗品(ネズミ)を買い求める客を「猫」と呼んだ広東語のスラングに由来する。
  • 要点2:正式名称は「摩羅上街(Upper Lascar Row)」で、翡翠・茶器などの本格骨董からブルース・リーやレトロポスターまで幅広く並ぶ。
  • 要点3:訪れるなら露店が揃う11時〜17時がベスト。文武廟やハリウッドロードとセットで巡るのが最も効率的。

【名前の謎】「猫がいない」のになぜキャットストリート?摩羅上街の歴史と由来

香港 キャット ストリート

香港キャットストリートの正式名称は、漢字で「摩羅上街(Upper Lascar Row)」と表記します。通りを歩いても野良猫だらけということはなく、看板猫に出会えたらラッキーという程度の出現率です。では、なぜこの場所が世界中の観光客から「キャットストリート」の名で親しまれているのでしょうか。

その語源は、19世紀半ばから20世紀初頭の香港の歴史に遡ります。当時、このエリアには盗品や出所不明の古物が持ち込まれる闇市が形成されていました。広東語の俗語において、盗品を売りさばく者を「ネズミ(老鼠)」、その怪しい品物を買いに集まる客を「猫(キャット)」と例えたことから、いつしか「キャットストリート(猫街)」と呼ばれるようになったのです。

一方、正式名称の「摩羅(Lascar)」は、イギリス植民地時代に警察官や船員として香港に駐在していたインド系の人々を指す古い言葉に由来します。彼らがこの通り周辺に多く居住し、生活物資や工芸品を売買していたコミュニティの名残が、現在のストリート名として刻まれています。

【見どころ解説】骨董品からレトロ雑貨まで!上環アンティーク街の蚤の市カルチャー

香港 キャット ストリート

約200メートルほどの緩やかな石畳のストリートには、固定のアンティークショップと、道路中央にずらりと並ぶ屋台(露店)がひしめき合っています。かつてのアングラな雰囲気は完全に払拭され、現在では香港屈指のレトロカルチャー発信地として賑わいを見せています。

露店に並ぶラインナップは実に多彩です。1960〜1970年代の香港映画ポスター、ブルース・リーのブロマイド、ヴィンテージのトイカメラ、毛沢東グッズ、オールドロレックス風の時計、真鍮製の仏像、翡翠(ジェイド)のアクセサリー、昔の香港で使われていたタイルや看板など、所狭しと並べられた品々は眺めているだけでもタイムスリップしたような高揚感を味わえます。

近年は古い骨董店のリノベーションが進み、ハイセンスなクラフト雑貨店やレコードショップ、インディーズ系ギャラリーが共存するエリアへと進化を遂げました。香港の古き良きノスタルジーと現代のストリートカルチャーが融合した独自の蚤の市空間が形成されています。

【お土産&掘り出し物】レトロポスターから茶器まで!おすすめアイテムと相場感

香港 キャット ストリート

上環のアンティーク街でお土産を探すなら、香港のノスタルジックな世界観を持ち帰れる小物類が狙い目です。スーツケースのスペースを取らず、ギフトとしても喜ばれる人気アイテムをピックアップしました。

① 香港レトロポスター・ポストカード(相場:20〜80 HKD)
映画のワンシーンや昔の航空会社ポスター、レトロな広告デザインをリプリントしたアートペーパー。フレームに入れて飾るだけで部屋のインテリアが洗練されます。

② 中国風茶器・景徳鎮のヴィンテージ小皿(相場:50〜200 HKD)
小ぶりな湯呑みや萬寿無疆(ばんじゅむきょう)柄のカラフルな小皿は、実用性とデザイン性を兼ね備えた定番のお土産です。

③ 真鍮製キーホルダー・ヴィンテージ香港硬貨(相場:30〜100 HKD)
エリザベス女王の肖像が刻まれた返還前の香港ドル硬貨や、レトロな文字が刻印されたホテルのルームキー風チャームなど、旅の記念に最適なアイテムが豊富です。

露店では、同じように見えるアイテムでも保存状態や店舗によって価格設定が異なります。まずは通りを端から端まで歩き、相場感を掴んでから購入するのが賢い選び方です。

【達人の買い物術】偽物の見分け方と失敗しない値段交渉テクニック

キャットストリートで掘り出し物を探す際、知っておくべき現実があります。それは「露店に並ぶ超高額な明代・清代の古美術品は、ほぼ精巧な現代のイミテーション(レプリカ)」だという点です。

本格的な骨董品を探す場合は、路上ではなく路面を構える老舗アンティークショップで鑑定書とともに購入するのが鉄則。露店のアイテムは「キッチュなインテリア雑貨」「ヴィンテージ風レプリカ」として楽しむスタンスが最も失敗しません。

露店でのショッピングでは、スマートな価格交渉が買い物の醍醐味です。以下の交渉マナーを押さえておくとスムーズです。

・複数買いでディスカウントを打診する:
1点だけで無理な値引きを迫るのではなく、「これを2つ買うから、少し安くなりますか?」と持ちかけると店主も応じやすくなります。

・広東語の一言を添えて友好的に:
「平少少啦(ペンシウシウラ/少し安くして)」と笑顔で伝えると、現地の方との距離が一気に縮まります。

・現金(少額紙幣・小銭)を用意しておく:
現在ではOctopusカード(八達通)やモバイル決済を導入する店も増えましたが、露店では現金(特に10ドル、20ドル、50ドル札)での支払いが最も好まれ、端数を切り捨ててくれるきっかけにもなります。

【周辺観光ルート】ハリウッドロード・文武廟からお洒落カフェまで巡る王道コース

キャットストリート単体での所要時間は30分〜1時間程度ですが、隣接するハリウッドロード(荷李活道)や観光名所を組み合わせることで、半日じっくり楽しめる充実した街歩きコースになります。

おすすめの周回ルート例:

1. 文武廟(マンモーミュウ)で歴史と巨大渦巻き線香を体感
香港最古の道教寺院。天井から吊り下げられた無数の巨大な渦巻き線香が幻想的な雰囲気を醸し出します。キャットストリートのすぐ上に位置し、階段一本でアクセス可能です。

2. 摩羅上街(キャットストリート)で蚤の市散策
階段を下りてキャットストリートへ。露店を巡りながらレトロ雑貨やアクセサリーを物色します。

3. ハリウッドロードのウォールアート&ギャラリー巡り
フォトジェニックな壁画(ウォールアート)が点在するハリウッドロード沿いを散策。世界的な現代アートギャラリーも多数並んでいます。

4. PMQ(元創方)&隠れ家カフェで休憩
旧警察宿舎をリノベーションした複合クリエイティブ施設「PMQ」へ。香港の新進気鋭デザイナーによるショップを覗いた後は、周辺のスペシャリティコーヒー店で一服するのが上環の王道スタイルです。

【アクセス&基本情報】行き方・営業時間と知っておくべき治安・注意点

訪問前に押さえておきたいキャットストリートの基礎知識と注意点を整理しました。

■ アクセス方法(行き方)
最寄り駅はMTR港島線「上環(ションワン)駅」です。
・A2出口から地上に出て、禧利街(Hillier Street)を南へ直進。
・クイーンズロード・セントラル(皇后大道中)を渡り、坂道・階段(楼梯街/Ladder Streetなど)を約7〜8分上がると摩羅上街に到着します。
※中環(セントラル)方面から向かう場合は、中環至半山自動扶梯(ヒルサイド・エスカレーター)を利用してハリウッドロード付近で降り、西へ歩くルートも坂道が少なくて快適です。

■ 営業時間とおすすめの時間帯
営業時間:11:00頃〜17:30頃(店舗・露店により異なる)
・午前中の早い時間帯(10時前)はほとんどの露店が開いていません。活気が出て全店舗がオープンする「11:30〜15:30」がベストな訪問タイミングです。日没とともに露店は撤収作業を始めます。

■ 治安と安全対策
上環・中環エリアは香港の中でも治安が非常に安定しており、日中の観光で危険を感じる場面はまずありません。ただし、露店に夢中になっている間のスリや置き引きには注意が必要です。貴重品は体の前で管理し、割れ物が多い骨董露店ではリュックサックが商品にぶつからないよう配慮しましょう。

【香港キャットストリート】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:キャットストリートに本物の猫はまったくいないのですか?
A1:猫が暮らす街や猫カフェが集まる通りという意味ではありません。ただし、香港の下町らしく近隣店舗の飼い猫や看板猫がのんびりと日向ぼっこしている姿を見かけることはあります。

Q2:クレジットカードやQRコード決済は使えますか?
A2:常設のセレクトショップやアンティーク店ではクレジットカードや電子マネーが普及しています。一方、路上に出ている屋台・露店では今も現金払いが主流です。100香港ドル以下の小額紙幣や硬貨を準備しておくと買い物がスムーズです。

Q3:雨の日でも露店は営業していますか?
A3:小雨程度であればパラソルを出して営業しますが、大雨や台風・大雨警報(黒色・赤色暴風雨警報など)が出ている日はほとんどの露店が休業します。雨天時はハリウッドロード沿いの屋内アンティークショップやPMQを中心に回るプランへの切り替えがおすすめです。

まとめ:レトロとモダンが交差する上環で特別な一品に出会う旅へ

かつての盗品マーケットから、現代のレトロ・カルチャーの中心地へと鮮やかに姿を変えた香港キャットストリート(摩羅上街)。そこには、高層ビル群が立ち並ぶ近代都市・香港とは一味違う、人間味と歴史の温もりが色濃く残っています。

何十年も前のポスターやキッチュな茶器を手に取り、店主と笑顔で言葉を交わす時間は、旅の記憶に深く刻まれる特別な体験になるはずです。歴史ある文武廟や最先端のカフェ巡りとともに、ここでしか出会えない自分だけの掘り出し物を探しに出かけてみてください。 (出典: 香港 キャット ストリート(Yahoo!ニュース)