英語の第3文型(SVO)を完全攻略!見分け方のコツと書き換えルール
英語の基礎を学ぶうえで、絶対に避けて通れないのが「文型」の理解です。なかでも日常会話からTOEIC、大学入試まで最も頻出する「第3文型(SVO)」は、一見シンプルに見えながら、第2文型(SVC)との混同や第4文型(SVOO)からの書き換えなど、多くの学習者がつまずきやすいポイントが凝縮されています。
文型の見極めが曖昧なままだと、英文読解で誤読を引き起こしたり、ライティングで前置詞を余計に付けてしまうミスが多発します。本記事では、プロの視点から第3文型の構造、自動詞・他動詞の決定的な違い、瞬時に見抜くテクニックまで、豊富な例文とともに分かりやすく整理しました。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:第3文型は「主語(S)+動詞(V)+目的語(O)」で構成され、「S ≠ O(主語と目的語はイコールにならない)」が成立する。
- 要点2:第2文型(SVC)との判別は「S=C」の成立有無、第4文型(SVOO)からの書き換えは「前置詞(to / for)の選択基準」が最大のカギとなる。
- 要点3:前置詞を不要とする「間違いやすい他動詞(discuss, marryなど)」を整理すれば、試験や実務での失点を防げる。
【基礎知識】第3文型(SVO)とは?他動詞と目的語が織りなす構造の本質

第3文型は、英語の5文型のなかでも実用頻度が非常に高い基本フレームです。文の骨組みは「主語(S:Subject)+ 動詞(V:Verb)+ 目的語(O:Object)」の3要素で成り立ちます。日本語に訳す際は、基本的に「SはOを(に)Vする」という意味関係を結びます。
第3文型を正しく理解する最大の鍵は、「動詞」と「目的語」の結びつきにあります。ここで使われる動詞は、動作の対象を直接必要とする「他動詞(transitive verb)」に限定されます。
例えば、「I read a book.(私は本を読む)」という文では、動詞「read(読む)」の動作が直接「a book(本)」という対象に向けられています。動作の向かう先(対象物)が存在して初めて文の意味が完結するのが他動詞の特徴です。
一方で、動作が主語自身の中で完結し、目的語を必要としない動詞を「自動詞(intransitive verb)」と呼びます。「She runs.(彼女は走る)」や「The sun rises.(太陽が昇る)」のように、直後に名詞を直接置けない動詞は第1文型(SV)を作ります。他動詞と自動詞の性質の違いを明確に意識することが、文型攻略の第一歩です。
また、目的語(O)の位置に入ることができる品詞は「名詞」「代名詞」「名詞相当語句(動名詞・to不定詞の名詞的用法・that節など)」に限られます。副詞や前置詞句(in the roomなど)は文の主要素(修飾語:M)にはならず、目的語にはなれません。
【SVCとの違い】「S=C」か「S≠O」か?第2文型と第3文型の決定的な見分け方

英語学習者が最も混同しやすいのが、「第2文型(SVC)」と「第3文型(SVO)」の見分け方です。動詞の直後に名詞が1つ置かれている場合、それが「補語(C)」なのか「目的語(O)」なのか迷うケースが後を絶ちません。
この2つを一瞬で見分ける鉄則が、「主語(S)と直後の要素の関係性がイコール(=)になるかどうか」です。
第2文型(SVC)の場合、補語(C)は主語の状態や属性を説明する役割を持ちます。そのため、必ず「S = C」の関係が成り立ちます。
【第2文型(SVC)の例文】
・Ken became a teacher.(ケンは教師になった)
⇒ 「Ken = a teacher」が成立するため、a teacher は補語(C)です。
これに対し、第3文型(SVO)では、目的語(O)は主語の動作を受ける「対象」にすぎません。主語と目的語は完全に別物であるため、必ず「S ≠ O」の関係になります。
【第3文型(SVO)の例文】
・Ken met a teacher.(ケンは教師に会った)
⇒ 「Ken ≠ a teacher(ケンと教師は別人)」となるため、a teacher は目的語(O)です。
動詞の直後にある名詞を見た際、「主語と同一人物・同一物か?」をチェックするだけで、文型判定の迷いは完全に解消されます。
【動詞一覧&例文】第3文型で頻出の代表的動詞と前置詞の罠
第3文型を使いこなすためには、日常的に使われる代表的な動詞を押さえるとともに、日本人が直感で間違えやすい「前置詞不要の他動詞」をリストで把握しておく必要があります。
まずは、第3文型を構成する代表的な他動詞の一覧です。
【第3文型で使われる代表的な他動詞】
・like(〜が好きだ): I like classical music.
・have(〜を持っている): They have a nice car.
・make(〜を作る): My mother made a cake.
・buy(〜を買う): He bought a new smartphone.
・want(〜が欲しい): We want more information.
・play(〜を演奏する/〜のスポーツをする): She plays the violin.
特に注意すべきなのが、「日本語の語感に引きずられて不要な前置詞を足してしまう他動詞」です。資格試験やライティングテストで頻出の引っかけポイントとなっています。
【前置詞を付けてはいけない間違いやすい他動詞一覧】
・discuss(〜について議論する)
❌ We discussed about the project.
⭕ We discussed the project.
・marry(〜と結婚する)
❌ He married with her.
⭕ He married her.
・reach(〜に到着する)
❌ They reached at the station.
⭕ They reached the station.
・mention(〜について言及する)
❌ She mentioned about the incident.
⭕ She mentioned the incident.
・approach(〜に近づく)
❌ The train is approaching to the platform.
⭕ The train is approaching the platform.
これらの動詞はすべて「他動詞」であるため、前置詞を挟まずに直接目的語(名詞)を後ろに置くのが文法上の絶対ルールです。
【書き換え完全対策】第4文型(SVOO)から第3文型(SVO)への変換公式
「人に物を〜する」という意味を表す第4文型(S + V + O1 + O2)は、前置詞を使うことで第3文型(S + V + O + 前置詞句)へと書き換えることが可能です。この書き換え問題で合否を分けるポイントは、「前置詞に to を使う動詞」と「for を使う動詞」の使い分け基準です。
使い分けの判断基準はシンプルで、「相手がその場にいないと動作が成立しないかどうか」で分類できます。
① 相手への直接的な移動を表す動詞 =「to」を使用
渡す相手が目の前にいなければ成立しない動詞(give型)は「to」を使います。
・主な動詞:give, teach, send, show, tell, lend, pass
【例文】
・第4文型:He gave me a present.
・第3文型:He gave a present to me.(彼は私にプレゼントをくれた)
※プレゼントを「渡す(give)」動作は、受け取る相手がいて初めて成立するため to を用います。
② 相手がいなくても単独で準備・完了できる動詞 =「for」を使用
相手がいなくても自分一人で前もって行動できる動詞(buy型)は「for(〜のために)」を使います。
・主な動詞:buy, make, cook, find, choose, get
【例文】
・第4文型:She bought him a watch.
・第3文型:She bought a watch for him.(彼女は彼のために時計を買った)
※時計を「買う(buy)」動作自体は自分一人で完結でき、それを相手のために捧げる形をとるため for になります。
なお、例外として「ask(尋ねる・頼む)」を書き換える際は前置詞「of」を使用します(例:I asked him a favor. = I asked a favor of him.)。この3パターンの法則性を頭に入れておくと、書き換え問題で迷うことはありません。
【受動態の作り方】能動態SVOから受動態へのスムーズな変換ステップ
第3文型の大きな特徴の一つに、「受動態(受け身)の文を作ることができる」という点があります。受動態とは「〜される」という意味の構文ですが、受動態の主語になれるのは能動態における「目的語(O)」だけです。つまり、目的語を持たない第1文型や第2文型は基本的に受動態を作れません。
第3文型の能動態を受動態へ変換する手順は、以下の3ステップです。
【第3文型を受動態に書き換える3つの手順】
1. 能動態の目的語(O)を、受動態の「主語(S)」の位置へ移動させる。
2. 動詞(V)を「be動詞 + 過去分詞」の形に変える(時制と新しい主語の単複に合わせる)。
3. 能動態の主語(S)を文末に回し、「by + 動作主(目的格)」の形にする。
【実践例文】
・能動態(SVO):Many people(S) love(V) this song(O).
・受動態(SVO変換後):This song is loved by many people.(この曲は多くの人に愛されている)
受動態に変形した後の文は、文型分類上は「This song(S) is loved(V)」となり、修飾語「by many people(M)」を伴う第1文型(SV)へと構造が変化します。
ただし、第3文型であっても状態を表す一部の他動詞(have「持っている」、resemble「似ている」、lack「欠いている」など)は、受動態にできない点に注意が必要です。
【5文型の見分け方】英文読解力を劇的に引き上げる判別フローチャート
長文読解において、複雑な構文を瞬時に見抜くためには、英語の5文型(SV, SVC, SVO, SVOO, SVOC)の全体像の中で第3文型を位置づける視点が欠かせません。修飾語(前置詞句や副詞)をカッコでくくって排除したあと、動詞の後ろに残る要素を以下の手順でチェックします。
【5文型を見分ける判定ステップ】
・動詞の後ろに主要素がない、または前置詞句(M)のみ ⇒ 第1文型(SV)
・動詞の後ろに名詞/形容詞が1つあり、「主語 = 後ろの要素」が成立 ⇒ 第2文型(SVC)
・動詞の後ろに名詞が1つあり、「主語 ≠ 後ろの名詞」である ⇒ 第3文型(SVO)
・動詞の後ろに名詞が2つあり、「名詞1 ≠ 名詞2」である ⇒ 第4文型(SVOO)
・動詞の後ろに名詞+名詞/形容詞があり、「名詞 = 後ろの要素」が成立 ⇒ 第5文型(SVOC)
例えば、「He found the key.」は「He ≠ the key」なので第3文型(SVO:「彼は鍵を見つけた」)です。しかし、「He found the key useful.」になると、「the key = useful(鍵が役に立つ)」という主述関係が後ろに生まれるため、第5文型(SVOC:「彼はその鍵が便利だと分かった」)へと解釈が変化します。
動詞の後ろのパーツ同士の関係性(イコールか、そうでないか)を素早く見抜く習慣をつけることで、文型を見失うことなく長文を精読できるようになります。
【第3文型】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:前置詞+名詞がついている文は第3文型になりますか?
A1:前置詞と名詞がセットになった塊(前置詞句)は、文法上「修飾語(M)」として扱われます。したがって、「I go to school.」の「to school」は目的語ではなく修飾語となり、この文は第3文型ではなく「第1文型(SV)」です。第3文型になるのは、動詞の直後に前置詞を介さず名詞(目的語)が直接置かれている場合のみです。
Q2:第4文型から第3文型へ書き換える際、toとforで迷ったらどうすればいいですか?
A2:「その動作を相手がいない場所で一人で準備できるか」を考えてください。手紙を書く・物を買う・料理を作るなどは、相手がその場にいなくても一人で行えるため「for」です。一方で、渡す・教える・送るなどは、受け取り手がいないと動作そのものが完結しないため「to」になります。
Q3:that節やto不定詞が動詞の後ろに来る文も第3文型ですか?
A3:はい、第3文型です。「I know that she is kind.(私は彼女が親切だと知っている)」のthat節や、「I want to play tennis.(私はテニスをしたい)」のto不定詞は、全体で「〜ということ/〜すること」という名詞の役割を果たしています。名詞節や名詞的用法は文の「目的語(O)」になるため、構造はSVO(第3文型)に分類されます。
まとめ:第3文型の本質を押さえて実践的な英語力を身につけよう
第3文型(SVO)は、「他動詞が直接目的語をとる」「S ≠ Oの関係が成り立つ」という2つの大原則を把握しておくだけで、視界が驚くほどクリアになります。
第2文型(SVC)との見分けに迷ったときは「主語とイコールになるか」を確認し、第4文型からの書き換えでは「動詞の動作に相手が必須かどうか」を前置詞選びの基準に据えてください。文構造の骨組みを正しく見抜く力は、速読力や正確な英作文力の強固な土台となります。日々の英文読解でも動詞と目的語のつながりを意識し、実践的なスキルへと昇華させていきましょう。 (出典: 第 3 文型(Yahoo!ニュース))