高輪御所の現在はどうなった?上皇ご夫妻退去後の実態と活用真相
東京都港区の閑静な高級住宅街に佇む広大な緑地、「高輪御所」。上皇ご夫妻が皇居から赤坂御用地へと居を移されるまでの約2年間、「仙洞仮御所」として過ごされた場所として記憶している方も多いのではないでしょうか。
上皇ご夫妻が赤坂の「仙洞御所」へ転居されて以降、この歴史ある邸宅は一体どのように使われているのでしょうか。「現在は誰が住んでいるのか」「一般公開される機会はあるのか」といった気になる疑問について、宮内庁の管轄動向や現地の様子を交えながら最新情報を詳しく紐解きます。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 現在の状況:上皇ご夫妻の赤坂御用地移転に伴い「仙洞仮御所」としての役目を終え、現在は宮内庁管理の「高輪皇族邸」として定住者不在のまま維持管理中。
- 移転の理由:2019年の皇位継承に伴う御所改修の玉突き移転が完了したためで、当初の計画通り赤坂の仙洞御所へ本移転された。
- 見学・公開:敷地内の一般公開は原則として行われておらず、高い塀と厳格なセキュリティで守られた静寂な環境が維持されている。
【真相】高輪御所の現在|誰が住んでいるのか?最新の利用実態

上皇ご夫妻が2022年4月に赤坂御用地の「仙洞御所」へ引っ越しを完了されて以降、高輪の敷地は正式名称である「高輪皇族邸」へと戻り、宮内庁の手によって厳格に管理されています。
結論から言えば、現在この邸宅に定住している皇族方はいらっしゃいません。日常的な住居としては使われておらず、いわゆる「予備の皇族施設」として保全されている状態です。
邸内では定期的な庭園の手入れや建物の通風・換気、電気系統のメンテナンスが行われており、皇室の公式行事や一時的な接遇、将来的な皇族方の仮住まいなど、多様な用途に対応できるコンディションが常に維持されています。
仙洞仮御所からの移転理由と上皇ご夫妻の「お引っ越し」経緯

上皇ご夫妻が一時期高輪にお住まいになっていた背景には、平成から令和への代替わりに伴う一連の「御所の玉突き改修計画」がありました。
2019年4月末の上皇さまのご退位に伴い、天皇ご一家と上皇ご夫妻のお住まいを入れ替える必要が生じました。皇居の旧御所(現・御所)を天皇ご一家向けに、赤坂の旧赤坂御所(現・仙洞御所)を上皇ご夫妻向けにそれぞれバリアフリー化を含む大規模な改修工事を行う必要があったためです。
そこで、赤坂の改修が完了するまでの仮住まいとして選ばれたのが、旧高松宮邸であった高輪皇族邸でした。2020年3月に上皇ご夫妻がご入居され、名称も一時的に「仙洞仮御所」と改称。その後、赤坂の改修工事が無事完了した2022年4月に本来のお住まいである仙洞御所へとお戻りになりました。
旧高松宮邸から続く由緒ある歴史と邸宅の特徴

高輪御所と呼ばれるこの土地には、江戸時代から続く深い歴史が刻まれています。元々は肥後熊本藩細川家の下屋敷だった場所で、大石内蔵助ら赤穂義士が切腹した地としても知られています。
明治期には有栖川宮家の邸宅となり、大正期に有栖川宮家の祭祀を継承された高松宮宣仁親王の宮邸(高松宮邸)となりました。宣仁親王が薨去された後も喜久子妃殿下が長年お住まいになり、2004年に妃殿下が薨去されたことで高松宮家は絶家。敷地と建物は国有財産として宮内庁に移管されました。
敷地面積は約2万平方メートル(約6,000坪)にも及び、都心の一等地にありながら豊かな樹木が鬱蒼と茂る緑のオアシスとなっています。昭和初期に建てられた洋風の意匠を残す重厚な本館と、美しく手入れされた日本庭園が調和する貴重な空間です。
高輪御所の一般公開はある?内部見学の可能性とセキュリティ体制
歴史的価値の高い建築と美しい庭園を有する高輪皇族邸ですが、敷地内の一般公開は原則として行われていません。
皇室関連施設としてのセキュリティ上の理由に加え、木造部分を含む建物の保全や警備上の観点から、外部からの立ち入りは厳しく制限されています。皇居東御苑や京都御所のような通年・定期的な一般参観枠も設けられていません。
現在でも正門周辺には警察官が常駐し、周囲の巡回警備が継続されています。一般の訪問者が目にすることができるのは、重厚な正門や周囲を囲む高い塀、そこからのぞく豊かな木々までとなっています。
港区高輪の立地とアクセス|静寂に包まれた周辺環境の魅力
高輪皇族邸が位置するのは、東京都港区高輪一丁目の高台です。都営三田線・東京メトロ南北線の「白金高輪駅」や都営浅草線・京急本線の「泉岳寺駅」から徒歩圏内に位置しています。
近隣には歴史ある寺院や名門教育機関、各国大使館が点在し、幹線道路から一本奥に入ると驚くほど静謐な空気が漂っています。かつて上皇ご夫妻がお散歩の際に近隣住民へにこやかに手を振られたエピソードも残っており、地域住民にとっても誇りある特別なランドマークとして親しまれています。
皇族邸・御所の改修工事と今後の活用に向けた宮内庁の動向
皇室における住まいのあり方は、皇族数の減少や建物の老朽化とともに見直しが進められています。
高輪皇族邸は仙洞仮御所として使用された際、上皇ご夫妻の生活動線に合わせたバリアフリー工事やセキュリティ設備の最新化が施されました。そのため、設備面では現代の高水準な住環境が整っています。
宮内庁は今後も同邸を重要な皇室用財産として適切に維持管理していく方針であり、皇室行事の控え所や国際的な文化交流の場、あるいは将来的な御所改修時の受け皿など、柔軟な活用が視野に入っています。
【高輪御所】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:高輪御所と仙洞仮御所、高輪皇族邸は何が違うのですか?
A1:すべて同じ場所を指しています。正式名称は「高輪皇族邸(旧高松宮邸)」ですが、上皇ご夫妻が仮住まいされていた2020年〜2022年の期間のみ「仙洞仮御所」と呼ばれていました。退去後は再び高輪皇族邸に戻っていますが、通称として「高輪御所」と呼ばれることも多いです。
Q2:高輪御所の敷地内を見学できる機会はありますか?
A2:敷地内および建物の一般公開は実施されていません。皇室用施設として厳重に管理されているため、外部からの外観見学(門扉や周辺の散策)のみが可能です。
Q3:上皇ご夫妻はなぜ高輪から赤坂へ引っ越されたのですか?
A3:高輪は赤坂御用地内にある本来の御所(旧赤坂御所)が改修工事を行っている間の「仮住まい」だったためです。赤坂のバリアフリー化などの改修工事完了に伴い、計画通り本移転されました。
まとめ:皇室の歴史を紡ぐ高輪の杜と今後の展望
上皇ご夫妻の仮住まいという大役を果たし終えた高輪御所(高輪皇族邸)。現在は定住者こそ不在ですが、宮内庁の管理のもと、都心の一等地にありながら豊かな自然と品格ある佇まいが大切に保たれています。
江戸の藩邸から有栖川宮家、高松宮家、そして上皇ご夫妻のお住まいへと受け継がれてきたこの地は、今後も皇室の歴史と伝統を支える重要な拠点として静かに時を刻み続けます。 (出典: 高輪 御所(Yahoo!ニュース))